商店街研究会では、商店街についての著作を執筆するほか、社)中小企業診断士協会などと協力し、商店街の活性化についての調査・研究事業を行っています。
地方都市との交流による商店街活性化事業調査
商店街研究会では地方都市と都内の商店街の交流を通じ双方の活性化を図るためのプロジェクトを立ち上げ、8月15日、16日の両日、研究会役員及び公募に応募した6名で茨城県常陸太田市を訪問した。
15日は、茨城県県北振興課の中島係長と共に常陸太田市農政課荒蒔課長と富田係長の案内で物産センター米工房を訪問後、常陸秋そばの登喜和屋で昼食後、岡部酒造(酒蔵)、庄司梨園、大内園芸、常陸秋そば圃場を視察した。夜は農政課、JA常陸太田地区営農経済センターの生田生センター長、鈴木課長、生産者の水府愛農会和田取締役、谷河原アグリサービス篠原氏との懇親会を市内の「たつ美」で行う。
16日は、市役所駐車場で行われた朝市の視察と滑川農政部長からの常陸太田市の農業生産の状況についてのお話を伺いした。その後車で移動し茨城県百影の一つ龍神峡大吊橋を見学し、JA里見直売場を訪問し松本所長から里美牧場の牛乳で作ったアイスクリームを試食、説明を受け、直売場直営レストランで昼食に手打ちの常陸秋そばを食した。昼食後、常陸太田市の中心部にある「鯨が丘商店会」訪問、旧市役所の梅津会館・郷土資料館にて商店会の渡辺会長と商店会の応援団鯨が丘クラブの藤田会長より、商店会の取り組みをお聞きした。その後商店街を案内していただき、空き店舗対策でオープンしたcafe結+1や駄菓子のいも屋を訪問した後、帰京した。
今回訪問の目的は、農業生産物やその加工品等が東京の消費者に取って魅力的なもので受け入れが可能なものなのか、その場合、東京で直産品として販売するのか、産地に訪れ購入するのが適しているかを調査し、地方都市との交流において受入れと訪問における課題を整理するのが、初年度の目的である。次年度は調査に基づき都内の2から3の商店街での交流物産販売の開催を実施する予定である。今回の訪問では、平成28年2月10日に事業開発部主催の第6回全国有力商材内覧会の開催を紹介したところ市農政課と観光協会が連携をして出店者を募ることになった。
TOKYOU きらりと光る商店街 専門家が診るまちづくり成功のポイント
商店街研究会は、創設以来10周年を迎えました。「TOKYOきらりと光る商店街」は、その記念事業として出版されたもので、研究会の活動の成果が凝縮された本です。
商店街の店主とともに、現場で奮闘するコンサルタントが自ら取り組んで掴んだ成功のポイントが沢山掲載されています。
→『TOKYO キラリと光る商店街』出版記念パーティの様子はこちら
目次
はじめに
商店街研究会の10周年記念発刊にあたって・・・・・柳田譲
対談
地域の"絆づくり"に頑張る商店街 25事例から今後の活路を探る・・・・・桑島俊彦&柳田譲
総論
商店街の厳しい現状と賑わいづくりへの取組み・・・・・相楽守
第1章 スタンプ、イベント、キャラクターでもてなす
・アイデアで勝負する、スタンプ事業の全国モデル"烏山方式"
世田谷区 烏山駅前通り商店街・・・・・川居宗則
・ウルトラマン発祥の地で、3商店街がスクラムを組んでお出迎え
世田谷区 ウルトラマン商店街・・・・・後閑和子
・40年間の独自路線を可能にした商店街の団結力
杉並区 南阿佐ヶ谷すずらん通り商店街・・・・・小山田哲治
・かっぱの皿の乾かないまちづくり
台東区 かっぱ橋本通り公西会商店街・・・・・田川幸平
・江戸文化と現代アートをつなぐまち
江東区 深川資料館通り商店街・・・・・岩本仁志
第2章 環境・高齢者・防災対策で安全・安心を提供する
・「ず〜っとしもたか(下高井戸)」−生涯住み続けたいと思わせるまちづくり
世田谷区・杉並区 下高井戸商店街 小澤栄一
・環境変化を先取りし、周辺商店街ととともに成長する庶民のまち
千代田区 神田駅西口商店街 松崎香澄
・絆(きずな)をテーマにして、地域に安全・安心を提供する商店街
豊島区 池袋本町4商店街 高岡淳平
・個性豊かな商店が地元に密着! 声と匂いのある懐かしい商店街
北区 滝野川市場通り商店街 松原憲之
・地域連携で一歩先を行く安心・安全、文化、環境のまちづくり
板橋区 蓮根3商店会 廣部光紀
第3章 ブランド・逸品を育てる
・閑静な住宅街で展開する地元愛とこだわりの一店逸品運動
世田谷区 東深沢商店街 山下哲
・Art&Designをテーマに、まちなみの変化へ挑戦
港区六本木商店街 鉄尾佳司
・多様性を包み込む上野と言うまち〜広域型商店街連合会運営のヒント〜
台東区 上野商店街連合会 村上章
・"ストロー効果"を"シャワー効果"に変え、観光ブランドを育てる
墨田区 墨田区&おしなり商店街 石井秀明
・"行きたい街"にしたい! ミニ商店街のバイタリティ溢れる仕掛け
板橋区 板橋イナリ通り商店街 福原克美
第4章 先端ITを駆使した絆づくり
・ITメディアで心をつなぐ、歴史ある商店街の秘策
杉並区 荻窪・教会通り商店街 板橋春太郎
・再開発とまちなみ整備 新旧融合する商店街の地域密着戦略
品川区 青物横丁商店街 大江隆夫
第5章 レトロな外観・雰囲気で情緒を楽しむ
・東海道・品川宿の風情を活かし、江戸時代の商人文化を発信
品川区 北品川商店街 金綱潤
・テーマは「江戸情緒と大衆文化の出会い」近隣商店街との連携で活性化を図る
台東区 奥山おまいりまち商店街 原崎崇
・観光による地域おこしを目的にレトロなまちなみを再現
江東区 亀戸香取大門通り会 鈴木隆男
・寅さんのふるさと、江戸・下町情緒を残すまちづくり
葛飾区柴又帝釈天参道 柴又神明会 山中令士
第6章 アンテナショップによる交流づくり
・めざめよ!地域力 アンテナショップによる人情味あふれる街づくり
立川市 立川南口中央通り商店会 鈴木恒雄
・生き残りを賭けた挑戦、沖縄タウン化事業で賑わいが復活
杉並区 和泉明店街 中津留準
・地域とのつながりを通じた交流拠点としてのまちづくり
板橋区 上板南口銀座商店街 原園耕路
・「一生づきあいします」を旗印に地域貢献、産地交流に挑戦する商店街
板橋区 ハッピーロード大山商店街 石川政和
執筆・編集者一覧
10周年記念出版完成の御礼 代表 山中令士
「地方物産の東京への普及・観光誘客」調査研究
本研究事業は(社)中小企業診断士協会による支部を越えた調査研究事業への支援を受けて行われた調査事業です。
具体的には中心市街地活性化の基本計画を策定し、その中核を担うTMOとして(株)まちづくり会津を設立していた会津若松市を擁する福島県支部と連携し、地方の観光振興の一環として東京の商店街の「物産館」の役割・効果を検証しました。
研究報告は以下の目次で構成されています。
- 調査研究事業の目的
- 会津若松市と東京の商店街の現状と取組み
- アンテナショップに対する消費者アンケート結果
- 会津若松市、まちづくり関係者への提案
→詳細情報
商店街賑わいづくり成功マニュアルに関する調査研究
商店街研究会では、この数年間継続して各地の商店街に赴き、現状を検証すると同時に、商店街の代表者などと課題を議論するなど「商店街の活性化」について研究を続けてまいりました。この報告書はその研究成果をまとめたものです。
商店街賑わい作り成功マニュアルに関する調査研究 目次
商店街研究会 調査研究委員会執筆
1章 「商店街の賑わい」は「地域の賑わい」から
- 用語「活性化」は「にぎわいづくり」へ
- にぎわい喪失の2大要因
- 行政による商店街活性化策
- 「商店街のにぎわい」を生み出す4本の柱
- まずは「にぎわいづくり準備委員会(仮称)」から
2章 「にぎわいづくり」の準備
- 現状の見直しと今後への反映
- 商店街運営基盤の強化
(1) 商店街の分類1
(2) 商店街の分類2
(3) 商店街組織の見直しを
(4) 商店街振興組合
3章 「にぎわいづくり」の原点
- 「売り出し」(定期・不定期・臨時、長期、短期)
- 「イベント」(定期・不定期・臨時、長期、短期)
- 商店街街路の整備
- その他の「にぎわいづくり事業」
4章 タイプ別商店街「にぎわいづくり事業」
- 近隣型商店街の向島橘商店街(協)
- 地域型商店街の武蔵小山商店街(振)
- 広域型商店街の吉祥寺サンロード商店街
5章 マスコミに取り上げられた「商店街にぎわい事例」一覧
6章 「にぎわいづくり」への提案
- 商店街が置かれている現在の「主要環境条件」を確認する
- 実施予定の「にぎわい施策」を選択する
7章 「にぎわい」事典
- 商店街にぎわいづくり施策一覧
- にぎわいづくり施策50音順表
- 「にぎわい」事典