ハッピーロード大山商店街の視察

 2023年3月18日、商店街研究会の月例会としてハッピーロード大山商店街を視察しました。商店街は、東武東上線大山駅の南口に面する南北80mと、駅北側の踏切から西へ旧川越街道に沿った約480mの区間から成ります。半径約1km、住民約8万人を商圏とする近隣型商店街で、コロナ前の来街者は約3万人でした。振興組合は1977年の設立で加盟店は約210店。現在の理事長は生花店「美麗園」を営む伊崎宏明氏です。年間予算規模は約2億円。2006年には経産省「がんばる商店街77選」に選出されました。 午後2時半に参加メンバー14名が集合。同商店街振興組合の石川政和常任理事のご案内でアーケード商店街を見学しました。

 途中ご説明いただいたスポットは3か所あります。まずは旧街道のアーケードを入ってすぐの場所にある、戦前からある私設市場で生鮮3品や焼き鳥店が入る「だるま市場」。次は、振興組合直営のアンテナショップ「とれたて村」です。全国8自治体から地元産品を調達しています。振興組合が空き店舗を賃借し2005年に立ち上げました。店長以下7名の従業員を雇用しています。 3つ目はシェアキッチン「かめやキッチン」です。様々な飲食事業者が日替わりで出店するチャレンジショップの一種で、視察時は「三口一品キムチ専門店」が商品を並べていました。元は履物屋「かめや」の建物で、振興組合100%子会社「まちづくり大山みらい株式会社」が、空き家活用事業(アキサポ)を手掛ける株式会社ジェクトワンと連携の上、2020年に開業しました。

  一通りの見学後、「ハロープラザ」2階大会議室で商店街の概要について常任理事にご説明いただきました。ハロープラザは、振興組合が所有・運営するコミュニティ施設で2003年の開業。1階には振興組合が誘致したコモディティイイダ、2階には商店街事務局と3つの貸会議室があります。これも振興組合の自主事業の1つになっています。
当商店街の喫緊の課題は、今後、激変する周辺環境に対するものです。具体的には都市計画道路・補助第26号線の整備事業と、クロスポイント地区、ピッコロ地区の市街地再開発事業を中心とする「大山駅周辺地区まちづくり事業」への対応です。アーケード商店街は20m幅の道路で斜めに分断されます。分断面から西側は再開発エリアに組み込まれた上、商店街路の両側に4棟の高層マンションが建つ予定です。

 こうした環境変化に当事者として積極的にかかわるべく、振興組合は大山町会、大山本町会とともに大山駅西地区まちづくり委員会を結成。2019年には長期戦略として30年ビジョン of ?OHYAMAを策定しました。そのコンセプトは「多種多彩な人の集う『緑・賑わい・防災』の街《みんなの居場所》ハッピー大山」です。

 中央支部  鈴木文彦

 

 

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