キャッシュレス化を推進 中野ブロードウェイ商店街

 11月の商店街研究会では中野ブロードウェイ商店街振興組合を訪問、青木武理事長、金子義孝事務局長から、キャッシュレス化推進の取り組みについてお話を伺いました。

 中野ブロードウェイは中野駅北口5分の商業住宅複合ビル。「サブカルの聖地」として有名ですが、開業(1966年)時からの個人店、食品店など近隣型商店街の要素も併存するユニークな商店街です。組合員数は175社、店舗数は300以上(1社で複数店舗経営が多い)を数えます。

 キャッシュレス導入については、大手の店舗では先行していましたが、個人店・小規模店では進んでいませんでした。そこで、東京都の商店街キャッシュレス導入モデル事業補助金を活用し、昨年9月から準備を始め今年1月に決済端末機器の無償貸与を実施。経営者が高齢で導入をためらう店もありましたが、事務局による個別説明や専門家による説明会・個別サポートを重ねた結果、個人店・小規模店を中心に新規に53店舗がキャッシュレスを導入しました。組合員から「導入して良かった」と声があり、金子事務局長は手ごたえを感じています。

 青木理事長は「若者にはキャッシュレスへの抵抗が全くない」「店側もキャッシュレスによる販売促進効果を感じている」と語ります。そのため12月にはモデル事業とは別の決済事業者と中野区の連携によるキャッシュバックキャンペーンに参加します。また「決済事業者間の競争も激しくなっており、手数料率だけではなく決済サイト(翌日決済の業者もある)の違いもある。小売側も情報を集め選択していく必要がある」と今後のキャッシュレス化対応についても語っていただきました。

中央支部 青山直樹