江戸川橋 地蔵通り商店街 -地蔵通りのやさしい宅配サービス「お地蔵さんの横丁便」-

 桜の開花が待たれる3月16日(土)の午後、商店街研究会は江戸川橋にある地蔵通り商店街振興組合(文京区)(以下、地蔵通り商店街)を訪ねました。当日は理事長の島田幸勇様から、同商店街が行っている宅配サービス事業についてのお話を聞くことが出来ました。

 地蔵通り商店街は、地下鉄有楽町線の江戸川橋駅を降りてすぐにあり、商店街の入り口には「子育地蔵尊」が祀られており、それが名前の由来になっています。古い街並みと子育て世代の多いマンションが共存するエリアに、約70店舗ほどのお店が並んでいます。  今回は、地蔵通り商店街の宅配サービス「お地蔵さんの横丁便」について、伺いました。

 このサービスは、平成22年に起きた新型インフルエンザの流行がきっかけで、実施されたものです。現在、専属の担当者が宅配を行っています。来街者は、複数の店舗で買い物をしても(各店舗で決済)、最後のお店に商品を留め置きしておけば、宅配の依頼が入り次第、担当者がお店に出向いて自宅まで運んでくれます。この一括配送する仕組みが特徴的です。配達エリアの周囲1.2Kmは、周辺スーパーの立地から計算したとのことでした。

 特徴的な点がもう一つ。それは、宅配担当者は商品を運ぶだけでなく、住民と気さくに立ち話ができる強い関係性も築いていることです。そのためか、当初1日当たり約3件の頻度が、今では約13件に増加し、その内の約3割が子育て世代、5〜6割が高齢者となっています。このサービスが、商店街と住民をうまく“つなぐ”役割を果たしていると感じました。現代的でありながらも、昭和の匂いのする懐かしい雰囲気の商店街でした。

城北支部 水崎 克典

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