被災地支援から始まった地域活性化まちバル   -気仙沼バルの取り組み-

 商店街研究会では、12月14日(土)に川居宗則会員による「被災地支援から始まった地域活性化まちバル(気仙沼バル)」と題した事例発表を江東区文化センターで行いました。
 当事例については、2019年の中小企業経営診断シンポジウムでも発表されていますが、シンポジウムでは披露されなかった深い内容についても聞くことができました。
 気仙沼バルは宮城県気仙沼市にある3つの仮設商店街を巡って食べ歩きなどを楽しんでもらう取り組みとして始まり、中小企業診断士による支援は、2013年4月の第1回から2019年7月の第8回まで継続して行われています。この間に参加店舗も仮設商店街から本設の店舗に移るなど、環境も大きく変わりました。
 イベントを継続して成功させるために、実施内容を分析して毎回見直しする工夫がされています。例えば3枚綴りのチケットに1から3の番号を入れて「最初に来る客が多い」「最後にチケットを使いに来る客が多い」などの分析結果を来場者アンケートと共に個店ごとにフィードバックしています。これにより次回のメニューの改良にも役立てることができます。また参加店舗には販売用チケットを事前に一定枚数買い取ることを義務付けていますが、販売ランキングを公開することで競争意欲をくすぐりながらバルを運営する予算の安定化に役立てています。地域のポイントカード「気仙沼クルーカード」との連携を深め、日常の購買活動にも役立てようとしています。
地域の活性化に診断士の知識と経験がうまく活かされている事例だと感じました。

城北支部 大江 隆夫

 

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