「きれいな地球のおてつだい」 - 巣鴨駅前商店街・ソーラーアーケード整備事業 -

 商店街研究会では9月8日、巣鴨駅前商店街を訪問して9月度例会が開催されました。今回のテーマは「ソーラーアーケード整備事業」です。同商店街振興組合の長島眞理事長にご講義をいただきました。

 同商店街はJR山手線の巣鴨駅北口に位置し、国道を挟んで東西に広がる加盟約90店の商店街です。巣鴨は「おばあちゃんの原宿」として知られていますが、同商店街はそれに甘えること無く、さらに話題性のある街づくりのための積極的な設備投資を継続しています。「商店街のモール化」を目指し、1986年に豊島区から「モデル商店街事業指定」を受けると、1992年に2階建アーケード、翌年には駅前広場にカラー舗装が整備されました。

 今回のテーマ「ソーラーアーケード」は2008年に完成、「すがも駅前太陽光発電所」と命名され、共用施設で使用する電力の6割強を発電しています。キャッチフレーズ「きれいな地球のおてつだい」は、海外の大規模な風力発電事業に感銘された理事長が自ら考案、理事長の地球温暖化対策への強い想いは、やがて商店街全体の想いとなり、2011年の震災以降は、災害対策としても注目を浴びています。

 現在、年約350件の取材があり、知名度・集客力向上に大きな貢献をしているとのこと、理念が実利に結びついた素敵な事例をご教示頂きました。また事業資金調達のために、毎年の行政事業計画を注視、都や区の補助金や有利な融資を最大限に活用して健全な財政状況を維持されている努力なども感心するばかり、とても参考になるお話でした。

巣鴨駅前商店街_ソーラーアーケード

城南支部 野口 紀彦