地元を舞台としたマンガのキャラクター活用による地域活性化 ~亀有銀座商店街振興組合の取り組み~

 商店街研究会では、9月2日(土)に葛飾区の亀有銀座商店街振興組合を訪問し、マンガのキャラクターを活用した商店街活性化事業について仲林理事長と佐藤副理事長にお話を伺いました。 常磐線亀有駅の駅前には、マンガ週刊誌に約40年間連載され亀有駅付近の交番を舞台として地元のスポットも描かれたマンガのキャラクター「両さん」の銅像が設置されていることで有名です。

 しかし実は、平成18年に建立された亀有駅前の銅像を皮切りとして亀有地区商店街協議会の地域内には全部で15ヶ所にキャラクターの銅像があり、銅像めぐりマップを配布して駅前の大規模商業施設だけでなく周辺を回遊できるように工夫しています。平成20年の「少年両さん像」の除幕式には当時の麻生首相も参加しました。 大手出版社との交渉は当初難しいこともありましたが原作者の後押しにより、どら焼きやサブレなどの食べ物を始めとして現在は協議会が窓口となって版権を管理し、貯金箱やお面などの「両さんお土産グッズ」を10ヶ所ほどの商店街の店舗で販売しています。

  商店街には現在空き店舗がなく、商店街加盟を渋る新規店舗などには準会員や共益費の支払いという若干安い金額の制度を設定して活動経費の徴収を行っています。また町会の青年部と連携して、商店街イベントの運営に街の若者を積極的に活用しています。 マンガの連載は平成28年に終了しましたが、今後も不定期に掲載されるとの情報があり、今後も「両さんの街」として盛り上げたいと力強く話す姿が印象的でした。

城北支部 大江 隆夫