国分寺駅北口商店街視察報告

 商店街研究会では、3月4日(土)、国分寺駅北口商店街の視察を行った。このエリアに位置する5つの商店会で展開する事業「ぶんザニア」(第12回東京商店街グランプリ 準グランプリ受賞事業)について、東栄会の荒井大介会長らにご講演いただいた。

1.変貌を遂げる国分寺駅周辺環境と商店街の課題

 国分寺駅北口は、市の再開発事業により大きな変貌を遂げようとしている。商店街にとって、人の動線の変化や大型商業施設への顧客流出が脅威である一方、高層マンション(平成30年竣工予定)への子育て世代の入居は追い風となりうる。このため、いかに新住民を商店街へ誘導し、持続可能なコミュニティを形成していくかが課題となっている。

2.子供達に商店街の魅力を発信するイベント「ぶんザニア」

 「ぶんザニア」は、子供達に仕事から消費活動に至る循環経済を体験してもらい、親御さんとともに商店街の存在意義を再認識してもらうことを意図したイベントである。子供達は「ドーナツ屋」等から希望する職業を選び、商店街の実店舗等で30分〜1時間程度の仕事を体験し、給料としてイベント通貨「ぶんゾ」を受け取る。「ぶんゾ」は、当日開催している縁日コーナーでお菓子やおもちゃ等の買い物で利用できる、というスキームである。 荒井会長には、イベント告知、参加申込と抽選、当日の受付等、試行錯誤と改善を積み重ねながらイベントを育ててきた苦労とやりがいについて語っていただいたが、5つの商店会の力を結集させようという氏の熱い気力が、事業の原動力となっていることを感じた。

城西支部 土屋 卓志