地域コミュニティの担い手としての取組み〜烏山駅前通り商店街を視察して〜

写真商店街研究会では、8月25日、烏山駅前通り商店街を視察しました。当商店街の桑島俊彦理事長は、東京都商店街振興組合連合会理事長と株式会社全国商店街支援センターの代表取締役社長も兼務され、今春には多年にわたり商店街の振興に尽力した功績により旭日中綬章を受章されました。

 

 

1.スタンプ事業のモデル“烏山方式

(1)“烏山方式”の特徴

@地域金融機関との提携

 提携の地域金融機関では、スタンプ台紙一冊が、500円の預金となります。また、スタンプ1万枚が抽選で当たる、懸賞付定期預金を取り扱っている金融機関もあります。

Aセールで大手スーパー・量販店等に対抗

 スタンプを通常の2倍、3倍発行したり、通常1冊で500円のところ1000円分の買い物ができるセール日を設け、付加価値を消費者にアピールしています。

B多彩な交換メニュー

各種のイベント招待やチケット交換、(例えば、Jリーグ試合チケット、旅館宿泊券、映画館入場券等)を用意しています。

(2)ICカードとの併用

当商店街では、ICのポイントカードと、スタンプを併用しています。ICカードにスタンプのポイントを貯めるなど、紙媒体とカードが上手に共存しています。

2.地域コミュニティの担い手

(1)コミュニティポイント

写真 街の清掃などの地域貢献への「ボランティアポイント」など、ICカードへ様ざまなポイント付加を行っています。また、相談所で、高齢者などが相談した場合、相談した人にポイントを提供しています。

(2)環境に優しい街づくり

完全バリアフリー化を進め、その中で、道路の舗装については、表面温度の上昇を抑制する遮熱材を取り入れました。

 

(3)安全・安心な街づくり

 AED(自動体外式除細動器)や防犯カメラの設置、街路灯のLED電球化事業の推進等、住民に優しい街づくりを進めています。

3.今後の課題と感想

 今回、桑島理事長より、商店街振興に向けた、行政への支援働きかけの活動のことも伺いました。地域住民が集うコミュニティの場所として、商店街が担う役割はこれからもますます重要になると感じました。

 

城南支会 川居宗則