創立40周年を迎えた商店街 ―南阿佐ヶ谷すずらん通り商店街視察報告―

すずらん通りマップ はじめに

 東京支部商店街研究会は6月に南阿佐ヶ谷すずらん商店会振興組合を視察した。
JR阿佐ヶ谷駅から徒歩10分、東京メトロ南阿佐ヶ谷から徒歩3分。青梅街道とパールセンター(旧権現みち)を結ぶすずらん通りに位置している。組合員数は約50、隣接するパールセンターとは独立して運営されている。(地図参照)
  商店会の設立40周年にあたって、組合の前理事長である筒井氏(現在は杉並区商店街連合会の副会長)にお話を伺った。
 



 

 

 

 

1. 地域連携とアンテナショップ

 新潟県などいくつかの地域と提携して、その地域の特産品を組合事務所で販売している。地方物産展での売上げ状況を見て、常設売場の設置を思いついたことと、空き店舗対策の一環にもなるので、組合事務所を各地の物産の売り場にしている。

2. 宅配事業

 平成15年に、行政の支援も受けて宅配事業をはじめた。高齢者、身体障害者、子育て中の母親などを対象に、自宅への配達を
行っている。現在も需要があり、組合事務所の担当者が電話、FAXで注文を受けて宅配を行っている。

3. マンション対策

 商店街に面したマンションの1階部分は店舗になっている。当初は普通の住宅になる予定だったところを、オーナーに対する粘り強い説得を続けた結果である。道路に面して、新しくきれいな店舗が入居して、商店街を華やかにしている。
交渉の副産物として、マンション住民ともつながりができ、商店街の催す各種のイベントなどにも積極的に参加してもらえるようになった。

4.商店街の今後

すずらん通りマップ すずらん商店街は元気が良い。今年は40周年であるが、空き店舗はなく、新規開店や改装済の店舗も多く、活気がある。近くの中学校、高校の子供たちのブラスバンドや太鼓のイベントも行っている。ミニわんこそば大会も好評である。
  隣接するパールセンターと合併しないことは、すでに商店街の同意事項になっている。今後とも、大きな商店街とは一味違った発展を期待したい。

 

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報告者: 小山田哲治