地域との「ふれあい・交流拠点」を目指して ―-上板南口銀座商店街の取り組み ―

青物横丁商店街  商店街研究会では、8月19日(土)に板橋区の上板南口銀座商店街を訪問し、木田孝雄理事長を始めとする理事の方々にお話を伺いました。上板南口銀座商店街は、東武東上線の上板橋駅南口から、川越街道に至る通りを中心に広がる商店街です。

1. 商店街のコンセプトとターゲット

 昨年来、商店街では板橋区産業振興課にも相談し、商店街研究会の会員の方々の支援を受けながら、今後の商店街の方向性を検討してきました。その結果、地域との「ふれあい・交流拠点」を商店街のコンセプトとすることに決めました。また、池袋が近いため若者の流出は避けられず、地元の子供とお年寄りをメインターゲットに定めました。

2. リニューアルした七夕イベント

 7月7日には恒例の、地元の子育て地蔵尊供養会と七夕縁日を行いました。今年は特に、小学校や地元の方にお願い事を短冊に書いてもらって、多くの飾り付けを実施しました。
 また、地元で親しまれている子育て地蔵尊にちなんだ、お地蔵さんのイメージキャラクターを新たに作りました。このイメージキャラクターは、看板や名刺、ホームページにも活用しており、愛称は近く募集する予定だそうです。
イベントに合わせてスタンプラリーも実施しましたが、周知期間が短かったことと、カードを個店に置いたため常連客の利用がメインとなり、新規顧客の獲得という点では今後の課題が残ったようです。

3. アンテナショップ「上板橋とれたて村」

 地方との交流を目的に、空き店舗を活用して地方の特産品の販売や観光案内を行うアンテナショップ「上板橋とれたて村」を、9月15日のオープンに向けて準備していました。みなかみ、焼津、奥尻、八丈、鴨川、長井などの各市町村の出店を予定しているそうです。
板橋区では、すでに同じコンセプトでハッピーロード大山商店街が「とれたて村」を運営して、成功を収めています。大山の良い点を吸収するために、店長を研修として大山の店舗に10日間派遣しました。
アンテナショップの商品選定として、土産物ではなく、商店街の各店からも受け入れられるように、食品・酒などで高くても特徴がある名産品を主体にしています

4. 上板橋駅前の再開発計画

 上板橋駅南口地区には大規模な再開発計画があり、駅前広場や高層ビルなどが計画されています。次世代に向けて商店街のコンセプトとの整合性を図っています。

5. チームワークが活動を支える

 以上ご紹介したように、上板南口銀座商店街では新しい活動をたくさん実施しています。各委員会を組織して、商店街の組合役員全員が手弁当で参加し、「どうせやるなら楽しむべき」と、優れたチームワークで活動を盛り上げていることがわかりました。

上板橋南口商店街:http://www3.ocn.ne.jp/~kamiita/toretate/index.html

報告者: 大江 隆夫