ハッピーロード大山商店街・・・取れたて村

 ハッピーロード大山商店街(振)は池袋駅から東武東上線で3駅目、大山駅から川越街道方面に至る約500メートルの繁華なアーケード式商店街である。その中央に10月14日、板橋区内商店街初のアンテナショップ「とれたて村」がオープンした。東京支部商店街研究会は、同商店街の協力を得ながら、早速アンケート調査を実施したのでご報告する。

とれたて村の概要

ハッピーロード大山商店街 取れたて村 「とれたて村」は板橋区の支援により商店街振興組合が直営で開いた「全国ふる里ふれあいショップ」というアンテナショップの愛称。板橋区と交流のある山形県最上町、千葉県鴨川市など全国9市町村の特産品を仕入販売している。店長以下7人のパート店員が交代で運営を担当。店頭はなかなか活況で、区の補助もあって採算ラインをクリアーしているとの事。仕入など店舗運営を改善し、事業を定着させることが課題。

この方法は、Web標準レイアウトの観点からは推奨されていませんが、わかりやすい方法です。

 

「とれたて村」アンケート調査のいきさつ

 この調査は、診断協会福島県支部と連携して実施。同支部は会津若松市で計画中のアンテナショップ事業を支援している。
調査は11月中旬の2日間、当研究会のメンバー数人で行った。目的は集客数増加のためのヒント取得。福島県側にすればショップの成功要因調査であるが、来店客をいずれは観光客として誘致できないか、という狙いもある。

アンケート調査結果の概要

 本稿作成時点では調査結果が集約されていないことをお断りしておくが、私見では直接的な観光誘致効果は期待薄。買物客の主体である主婦たちの目は、家庭の食事の楽しみと安全に責任を持つプロの目そのもの。観光気分に惹かれるような余裕は無さそうであった。また、単に珍しい品を探すだけなら池袋や都心のデパートの方が便利と思っている。

アンテナショップの売れ筋

 

 売れ筋は「本物」の食べ物。山形のずいき、フルーツトマト、かぼちゃなどの野菜。他に新潟の米菓、群馬の卵など。
主婦たちは、ありきたりではなく、より安全で昔懐かしい濃い味の野菜がありそうだと思ってこの店を覗いて行く。評価の定着はこれからだ。地方の土産物屋で見かけるパッケージで売る商品や雑貨・工芸品には手が伸びなかった。そのため、地域別仕入量には既に相当の差がついて来た。
こう書くとまるで八百屋のようだが、勿論何か珍品を探す楽しみもある。栃木県からは乾燥した山椒魚が出ていて今まで何回か売れたそうである。

仕入れについて

 仕入れは各産地から今のところ週2回。品揃えのバランスが日毎に多少変るが、棚は常に活況である。特定産地に限定しない品揃えのメリットがあるようだった。
また、仕入先については取扱いを希望する店があれば紹介し、商店街全体としての売上向上につなげたいとのこと。出品側、大山商店街、双方にとってのアンテナショップとして機能することになりそうだ。

報告者 佐藤裕造